オズモ Q&A(2011.04)


性能と特徴
Q1,

OSMOはどのような製品ですか?

Q2,

土木学会編纂の「表面保護工法 設計施工指針」(平成17年度)に記載されているケイ酸リチウム系とは同じものですか?

Q3,

ナトリウム中心系とリチウム配合系の相違はなんですか?

Q4,

なぜそのように深くまで浸透するのですか?

Q5,

環境への影響はありませんか?

Q6,

アルカリ度はどの程度で、この面での環境影響はありませんか?

Q7,

アルカリ骨材反応を促進することはありませんか?

Q8,

OSMOの効果はどのくらい持続するのでしょうか?

Q9,

耐酸性効果は期待できますか?

Q10,

ケイ酸ナトリウム系改質剤では中性化への効果をうたっていますが、OSMOには中性化抑制効果はないのですか?

Q11,

クラックに対する効果はあるのですか?

Q12,

OSMOによる汚れ防止効果とはどのようなものですか?


施工について
Q13,

施工前の表面処理の必要性は有りますか?

Q14,

水は水道水でなければいけませんか?

Q15,

垂直面、天井面への施工は問題ないですか?

Q16,

高い遮水効果が有るとの事ですが、防水剤として使用できませんか?

Q17,

塗布後のメンテナンスは必要ですか?

Q18,

コンクリートの増し打ちは可能ですか?

Q19,

上塗りは可能ですか?

Q20,

ガラスや車の塗装に付着してしまった場合は?

Q21,

2回塗りでなくてはいけませんか?

Q22,

後の洗浄は必ず必要ですか?


保管・管理
Q23,

OSMOの保存時に温度管理は必要ですか?

Q24,

OSMOはどの程度の期間保管できるのですか?

Q25,

NETISのV登録とはどのようなものですか?


参考資料
*

OSMO塗布後の塗装剤の付着力試験結果

*

OSMOと乾燥収縮低減剤クラックセイバーとの相性




性能と特徴

Q1、OSMOはどのような製品ですか?

コンクリート改質材「OSMO」は、土木学会「表面保護工法 設計施工指針」 表面含浸材分類の基準では、ケイ酸ナトリウム系表面含浸材に分類される製品です。

表面含浸材の分類
※表面保護工法設計施工指針「工種別マニュアル編」より
従来のケイ酸ナトリウム系改質剤にリチウムを配合したのがOSMOの特徴です。 リチウムを配合したコンクリート改質剤のパイオニアがOSMOです。

Q2、土木学会編纂の「表面保護工法 設計施工指針」(平成17年度)に記載されているケイ酸リチウム系とは同じものですか?

土木学会の「表面保護工法 設計施工指針」に記載されている表面含浸材分類の ケイ酸リチウム系含浸材は、コンクリート表面にアルカリを付与する材料で、深い浸透 性能はありません。「OSMO」とは、発揮される性能も含め、全く異なる製品です。

Q3、ナトリウム中心系とリチウム配合系の相違はなんですか?

開発したOSMOは、ケイ酸ナトリウム系表面改質剤(主成分ナトリウム、カリウム)にリチウムを適正配合した製品です。 ナトリウム、カリウムのみのケイ酸ナトリウム系表面改質剤に比べ、健全なコンクリートへの浸透深さが、表面から約40ミリとなり、 -S-Hゲルを生成し緻密化する層が厚いのが特徴です。このOSMOによる表層約40ミリに生成されたC-S-Hゲルを、 自社においてSEM(走査電子顕微鏡)により確認しております。

Q4、なぜそのように深くまで浸透するのですか?

OSMOは独自の技術により反応を遅らせ、ゲル化する速度を制御しました。 そのため40ミリという深い浸透力を持つことが出来ました。 この高い技術で特許(第4484872号)を取得しました。
OSMOは添加されたアルカリ金属成分等の効果により、反応過程を調整し、 表面の浅い部分で反応してしまわないように工夫されています。 尚、従来のケイ酸質系改質剤は、深さ数ミリ部分で反応が収束してしまうものが多く見受けられます。

Q5、環境への影響はありませんか?

完全無機質の材料でのみ構成されていますので環境への影響は全くありません。 素材は全て自然環境下にあるものばかりで完全無機質です。 施工において流れ落ちる洗浄水の安全性や、施工したコンクリートからの有害物質の析出しない事が確認されています。 (日本食品分析センターによる検証済みです。参考資料 P15)

Q6、アルカリ度はどの程度で、この面での環境影響はありませんか?

OSMO原液のpHは約12で、コンクリートのアルカリ度とほぼ同じです。 原液を大量に廃棄する際は中和処理が必要ですが、 強アルカリ温泉(長野県白馬温泉など)のpHも11.4を超えている事を考えると、 作業に伴って環境汚染を引き起こすことはありません。

Q7、アルカリ骨材反応を促進することはありませんか?

OSMOのアルカリ度は、コンクリートそのものとほぼ同じです。 また、アルカリ骨材反応を促進しないこと自社にて検証しています。 アルカリ骨材反応による劣化は、浸入してきた水がさらにその劣化被害を拡大してしまいます。 しかし水を遮蔽する力が強いOSMOは、アルカリ骨材反応そのものを防止する効果はないものの、 アルカリ骨材反応による劣化を抑制する力は強いといえます。

Q8、OSMOの効果はどのくらい持続するのでしょうか?

実構造物での暴露データ採取は2005年に着手したばかりですが、実験室では凍結融解試験を行なっており、 JIS A 1148A法による水中凍結水中融解試験(5℃~-20℃)で、 1200サイクルまで実施済みです。OSMO塗布コンクリートの耐久性向上効果については、使用環境により異なりますが、 概ね30年程度と想定しています。(年間40サイクルと想定しておりますが、日本国内では、このサイクルを上回る厳しい環境条件の地域もあります)

以下のデータで示すとおりOSMOを塗布したサンプルは健全性(相対動弾性係数 80%以上)を保っています。(水セメント比50%、普通ポルトランドセメントコンクリート)

JIS A 1148 A法による凍結融解試験結果(左:相対動弾性係数変化、右:供試体写真)
(JIS規格終了判定はJIS A1148:2001「6.2.4 試験の終了」による)

Q9、耐酸性効果は期待できますか?

酸性雨のようなもの(pH5程度の弱酸)は、普通の水に対するものと同様、高 い遮水性で、酸性雨の浸入を防ぎます。しかし常時強酸性を持った水に浸っているよう な環境(例えば下水道等)では細孔への浸入だけでなく、アルカリ性のコンクリートそのものが被害を受け ますので耐久性向上効果は期待できません。

Q10、ケイ酸ナトリウム系改質剤では中性化への効果をうたっていますがOSMOには中性化抑制効果はないのですか?

OSMOが生成したゲルは細かい網の目状で、水は流入しないのですが、 気体は通るため二酸化炭素も出入りする事となり、中性化の抑制効果は下記データの通り、限定的です。 一方従来のケイ酸ナトリウム系改質剤は、水ガラス系で表面にガラス質の膜を形成するため、 短期的には気体の出入りを抑制する効果があります。クラック内部を緻密化することによる効果もあり、 促進試験の結果では一定の効果がみられます。しかし長期的には表面で形成したガラス質の膜にもひびが入り、 抑制効果を長期に保持するのは難しいと考えています。
【試験詳細】
 試験体:W/C50% OPC50コンクリート 100×100×100
条件:供試体側面にのみOSMOを塗布し、14日以上湿潤養生した後に、 JSCE K571に準拠して槽内温度35℃、湿度60%、二酸化炭素濃度5%の恒温槽内で促進中性化を行なった。 4週間後、2分割にした割裂面における中性化深さを、各3点、計6点ずつ測定した。

Q11、クラックに対する効果はあるのですか?

答え① クラックの抑制効果
脱型直後のコンクリートにOSMOを塗布することでマイクロクラックの発生源となりやすい 脆弱部を緻密化(補強)することにより、クラックへの成長を防ぎます。

答え② クラックの閉塞効果
貫通したクラックについて完全に閉塞させる効果はありませんが(事例としてエフロが止まったケースもあります)、 発生したクラックが0.2mm以下であればその内部のより狭い部分や屈曲した部分をゲルが閉塞します。 クラックそのものを埋めきるものではありませんが外部からの水の浸入、内部からのエフロの発生を抑制します。 現在、マイクロクラックを表層で埋める効果のある製品を開発中です。
※0.2mmを超える大きな幅のクラック、構造的なクラックは閉塞することが 出来ませんので、Vカットや注入工法等でクラック処理を行ってください。

Q12、OSMOによる汚れ防止効果とはどのようなものですか?

OSMOを塗布すると表面が親水性になり、水となじみやすくなる為汚れ物質は水の上に浮く形となり、 水と共に流れ落ちやすくなります。またOSMOを塗布することで汚れ物質が付着しにくい傾向にあります。 撥水系は水をはじきますが、汚れを落とす効果は期待できません。

水の親和性の差による路面での水滴状態の変化



施工について

Q13、施工前の表面処理の必要性は有りますか?

表面に油成分などが付着している場合は落とす必要があります。 型抜きの剥離剤(油系)などは洗浄してください。 またレイタンス等の付着汚れがひどい場合にも高圧洗浄(最大圧力10MPa: 102kgf/㎝2程度)をお勧めします。

Q14、水は水道水でなければいけませんか?

希釈は水道水を使ってください。沢水などでカルシウムなどが含まれている場合は適しません。 海水のようにカルシウムやマグネシウムが含まれている水には直ちに反応してゲル化します。 養生や洗浄も水道水で行なってください。海水は絶対に洗浄水に使用しないで下さい。

Q15、垂直面、天井面への施工は問題ないですか?

OSMOの浸透は、初期段階はクラック・表層の空隙などに水と共に浸透しますが、 その後は薬剤成分がコンクリートの表面から浸透・拡散してゆくイメージです。塗布時 のロスは下面、側面より増えますが、上面への施工もまったく問題はありません。 (自社基準ではロス率は約10%程度と考えています。)

Q16、高い遮水効果が有るとの事ですが、防水剤として使用できませんか?

高い遮水性能はありますが、あえて防水剤とはうたっておりません。 OSMOは撥水性がないため表面で水をはじくことはありません。 つまり見た目の防水効果はありません。このため防水剤とはうたっておりません。 しかし遮水性能は高く、貫通クラックやジャンカなどによる漏水に関わらない止水やエフロの防止には効果を発揮します。

Q17、塗布後のメンテナンスは必要ですか?

塗布した構造物の維持管理が不要なのがOSMOの特徴です。 再施工の時期につきましては、特に規定しておりません。 構造物が海沿いなどの特殊な環境下でない場合は、概ね15年毎の実施を推奨させていただいております。 通常使用状況下での製品の耐久性につきましては、概ね30年の効果保持期間を見込んでいますが、 コンクリートの状況および使用環境により部分的な劣化(応力によるクラック等)が発生する可能性がありますので、 目視よる検査を行い劣化部分や、大きなクラック等の発生が確認された場合はOSMOの追加塗布を基本とした 予防保全措置を推奨させていただいております。

Q18、コンクリートの増し打ちは可能ですか?

OSMOはコンクリートの内部に浸透して、表面には残りません。 このためコンクリートの増し打ちを妨げることはありません。 またコンクリートの種類を選びません。

Q19、塗料や接着剤の上塗りは可能ですか?

OSMO施工面への上塗りは可能です。自社で付着性の試験を実施していますが、 アクリル、ウレタン、エポキシ系いずれにおいても施工に影響が出るような付着性能への影響はありません。 ただし、OSMOの施工後、表面の乾燥状態が不十分な状況下での塗装などの作業は考慮する必要があります。 (参考資料 P9 付着性試験結果表をご参照下さい)

Q20、ガラスや車の塗装に付着してしまった場合は?

ガラス、車、アルミサッシなどの金属に付着してしまった場合は、 速やかに水で洗い流すかお湯でふき取ってください。

Q21、2回塗りでなくてはいけませんか?

OSMOの所定の性能を確保すると共に、OSMOの浸透速度を考慮して2回塗りを標準としています。 一度で全量を塗布した場合は、逆に浸透に時間を要し規定量の成分が浸透せず効果を発揮できません。

Q22、後の洗浄は必ず必要ですか?

OSMO施工後の洗浄不足によりコンクリート表面が白くなる現象が数例報告されています(写真参照)。 特に桁下面や天井面等の洗浄した水が周囲より集積して水玉状になりやすい部位では、 余分な薬剤が表面に残りカルシウム成分等と結合して白くなっているようです。 OSMOの性能発揮には影響はありませんが、外観上問題がありますので、洗浄はしっかりと行ってください。 また、洗浄液がたまりやすい部位等はスクレイパーや布での十分なふき取りをお願いします。
水道水以外の水を洗浄水に使用しますと、含まれる成分に反応し、塗布面が白くなる場合がありますので、おやめください。

事例写真(既設構造物への施工事例)




保管・管理など

Q23、OSMOの保存時に温度管理は必要ですか?

OSMOは凍結すると成分が壊れてしまうため、一度凍結したものを解凍しても所定の性能を発揮できません。 塗布前の製品は0℃以下に置かないで下さい。 特に冬季の輸送にはご注意下さい。なお逆の耐熱性は約50℃です。 高温下・低温下では、ゲル化します。温度管理上の不備でゲル化したものは廃棄してください。

Q234、OSMOはどの程度の期間保管できるのですか?

直射日光の当たらない室内で、5~40℃の範囲内で保管する場合、開封していなければ製造から5年保管できます。 薬剤が残った場合は直ちに密閉の上できるだけ速やかに使用してください(薬剤が白濁している場合は十分に撹拌してください)。 希釈液につきましては使い切ってください。破棄する場合は原液ついては中和処理をして、 希釈液の場合は水で十分薄めてから破棄をお願いします。

Q25、NETISのV登録とはどのようなものですか?

コンクリート改質剤「OSMO」はNETIS(新技術情報提供システム)において「V」登録となっています。 (HK-070015-V)
NETISの「V」には以下の5つのレベルがあります。
    1) 推奨技術
    2) 準推奨技術
    3) 設計比較対象技術
    4) 少実績優良技術
    5) 活用促進技術
OSMOはこの中で、3番目の「設計比較対象技術」になります。 これは『技術の優位性が高く、安定性が確認されている技術で設計業務において、設計比較の対象となる技術』とされていて、 安心して設計に採用いただけます。(参考資料:活用効果評価結果公開版 P10参照)
OSMOはさらに活用実績を重ねて、準推奨技術、推奨技術を目指します。 ※NETISについての詳しい情報は 建設先端技術センターHP(www.actec.or.jp)を参照下さい。




参考資料

OSMO塗布後の塗装剤の付着力試験結果

<試験方法>
供試体にOSMO を塗布し、塗装剤を塗布した後完全に硬化を確認してから、接着剤を塗ったアタッチメントを貼り付け、引張強度試験機(テクノテスター)を用い て付着強度を測定しました。

<試験結果>
1供試体につき2~3箇所を行ない、平均値を求めました。塗装剤ごとに表に示します。


※また、塗装材を施工する際に不適切な状況下での施工を行なった場合には性能を発揮 しません。


比較基準:[JIS A 6909:2003]から仕上げ塗材の品質表より引用



OSMOと乾燥収縮低減剤クラックセイバーとの相性

従来、各社から問合せされるケ-スが多い、乾燥収縮低減剤クラックセイバー(太平洋マテリアル株式会社様製造)と OSMOの相性について検証いたしました。

太平洋マテリアル株式会社様で実施された検証実験(JSCE-K571-2004透水量試験)において、 双方の性能に及ぼす影響は認められなかったとの結果が出ております。検証では、クラックセイバーを使用後、 OSMOを塗布していますが、OSMOは問題なく浸透性能を発揮しており、 クラックセイバーとの併用は問題ないことが確認されております。

ただし、撥水系の乾燥収縮低減剤とは併用できません。