15.表面含浸材の下地改質工としての適用性の比較
シラン系表面含浸材・けい酸塩系表面含浸材と塗装材の付着強さ試験
シラン系表面含浸材・けい酸塩系表面含浸材と塗装材の付着強さ試験
1. 試験概要
表面含浸材が、塗装材の付着性に与える影響を、シラン系表面含浸材・けい酸塩系表面含浸材塗布後、塗装材を施工した試験体での付着強さ試験により確認した。
2. 試験体
基板
モルタル基板 普通ポルドランドセメント使用
配合:水セメント比(W/C)= 50 %
寸法:角柱100×100×400 mm
表面含浸材
反応型SG :反応型けい酸塩混合型表面含浸材L-OSMO反応型SG
(けい酸リチウム・けい酸ナトリウム・けい酸カリウム配合)
けい酸A :反応型けい酸ナトリウム系表面含浸材(他社製品)
シランA :シラン・シロキサン系表面含浸材(他社製品)
シランB :シラン・シロキサン系表面含浸材(他社製品)
塗装材
アクリル樹脂系塗装材
3. 試験方法
基板の打設後92日間経過後に表面含浸材を塗布し、塗布後54日間経過後に塗装材を施工し、施工後28日間経過後に引張試験機を用いて付着強さ試験を行った。
4. 試験結果
試験結果(接着強さ、破断箇所)を表1に示す。破断箇所の状況を写真7に示す。
シラン系表面含浸材塗布試験体は、接着強さが1.0 N/mm2下回る場合や、測定不能となる場合があった。シラン系表面含浸材が、塗装材の付着性を阻害することが確認された。
けい酸塩系表面含浸材塗布試験体は、接着強さが同等か向上する場合があった。けい酸塩系表面含浸材が、塗装材の付着性を阻害することは確認されなかった。
※含浸しきらず表面に残存した薬剤の洗浄は必要です。
※本試験結果をもって全ての表面被覆材と【L-OSMO】シリーズの付着性を保証するものではありません。施工の際は、サンプルをご提供しますので相性確認をお願いします。