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pH試験紙でのコンクリート表面のアルカリ度の確認について
けい酸塩系表面含浸材塗布後、後工程材料の適用条件を満たしているかの確認

【けい酸塩系表面含浸材】は強アルカリ性

強アルカリ性である【けい酸塩系表面含浸材】塗布後は、コンクリート表面が強アルカリ性を呈します

後工程材料(塗装材など)によっては、コンクリート表面のアルカリ度が指定されている場合があり、【けい酸塩系表面含浸材】塗布後すぐでは適用条件を満たしていない可能性がありますのでご注意ください。


 


pH試験紙でのアルカリ性確認試験

当社の【けい酸塩系表面含浸材】である【L-OSMO】シリーズ塗布後のコンクリート表面にpH試験紙を接触させることで、表面に残った薬剤が持つアルカリ度を検出し、無塗布部分とのpH度の差の確認をしました

確認試験-1 pH試験紙(pH10以上で色変化)を用いての確認試験


表面含浸材


反応型けい酸塩混合型表面含浸材:L-OSMO反応型SG(標準塗布量200 g/㎡)


(けい酸リチウム・けい酸ナトリウム・けい酸カリウム配合)




 


無塗布試験体は、pH試験紙が濡れ色になるのみであった。(pH=10.0以下)


けい酸塩系表面含浸材塗布試験体は、pH=11.0程度となった。


 


 


確認試験-2 pH試験紙(ステック型全域試験紙)を用いての確認試験


表面含浸材


反応型けい酸塩混合型表面含浸材:L-OSMO反応型SG(標準塗布量200 g/㎡)


(けい酸リチウム・けい酸ナトリウム・けい酸カリウム配合)



 



 



 


無塗布試験体は、pH=7程度となった。


けい酸塩系表面含浸材塗布試験体は、pH=11.0程度となった。


まとめ

コンクリートへの【けい酸塩系表面含浸材】塗布により、コンクリート表面のアルカリ度が一時的に上昇するので、適用条件にアルカリ度を指定する後工程材料の適用の際は事前の確認をお願いします

本試験により【けい酸塩系表面含浸材】塗布による、コンクリート表面のアルカリ度の上昇が確認されました。この試験方法は【けい酸塩系表面含浸材】塗布後24時間以内が有効となります。脱枠直後のコンクリートは、それ自体のアルカリ度が高いため大きな差が出にくい場合があります。概ね28日間経過後のコンクリートから試験は有効となります。


 


※塗布後の時間の経過とともにコンクリート表面のアルカリ度は低下します。


 


 


【けい酸塩系表面含浸材】の性能確認・施工確認について


pH試験紙でのコンクリート表面のアルカリ度確認は、簡易に行える施工確認の方法なのですが、アルカリ性の液体であれば反応を示すため性能確認としては不十分です。現場透水量試験での性能確認・施工確認が確実な方法となります。


 


 


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